施工日記
広島県呉市|外壁塗装・屋根塗装・防水工事
職人募集
施工日記
2023年11月29日
サイディング全盛期の現在では、石材調塗装ですら施工する機会は減りましたが、それをさらに一段目地で行う事は、非常に少なくなりました。よく銀行やマンションの玄関で行っているケースは多かったのですが、最近はそれすらも珍しいと言えます。今回はさらに珍しい、一段目地石材調をさらに一段目地石材調仕上げにて改修する塗り替えを自宅で行いました。
(塗り替え前)
うちの自宅は、腰壁部分だけ石材調(スキン)塗装で、さらにそれを目地を見切って行う一段目地工法を新築時に行いました。それから20年以上経過したのが、写真の状態です。
(塗り替え前)
近くで見ると、このように色あせが目立ちます。この面は東面で昼間までは日当たりが良い面ですが、20年以上経過しますが、チョーキングは起こっていません。ただ、色褪せて美観が悪いので、塗装屋からすれば、これは塗り替え時期であると言えます。
(塗り替え前)
スキン塗装は大理石などの集合体でして、それらを繋ぎとめる糊の役目が塗料というだけで、液体状ペンキの比率は極めて低いわけです。それらにも、近年はシリコン系やら、フッ素系などと最近はあるようですが、当時のこの施工は、アクリル系のスキン吹きを行い、クリヤーを掛けたという、特別な物ではございません。塗り替え前でも、クリヤーの艶が一部残っていました。
(目地色を塗装)
それでは塗り替えになります。洗浄などの工程を行った後は、まず目地部分を先に塗装していきます。
(目地部分を養生)
目地幅に適した専用のスポンジ状の棒がありますので、それを取り付けていきます。改修では、既存部分に貼り付けていくだけですが、これがめちゃくちゃ手間です。そして、この養生の棒が物凄く密着が悪いので、何本も養生をダメにしてしまわざるを得ないです。しかも、かなり値段も高いので、もはやボッタクリレベルです。こういう施工の需要が無いから、それに関する物も進化しないのかもしれませんが、昔からこんな物です。
(バインダー吹付)
目地幅の養生を行った後は、ビニールによる養生も行い、バインダーというベース色を吹いていきます。これを使用せず、スキン塗装をビッチリ2回いく方法もございますが、それだと色の留まりも悪く、手間や費用もさらに掛かり、塗膜の重量もドンドン重たくなるので、今回はバインダーを使用しました。
(スキン吹付)
外壁に吹いている写真ではなく、試し吹き時の写真しか撮ってませんでした。カップガンに石と塗材の混ざった材料を入れて、吹き付けていく、そんな感じです。今回は山本窯業のグッセラGキャストを使用しました。シリコン系で、クリヤーが不要との事です。
(スキン吹き完了後)
吹き付け直後の状態です。これで、次の日に養生を剝いでいきます。
(養生撤去後)
こんな感じです。もちろん、養生を撤去した後、再び目地部分の色でタッチアップも行わざるを得ないです。
(塗装完成後)
離れて見たらこんな感じです。当店では、新築時に1目地や2段目地のこういった施工は行ったことはありますが、それの改修というのは、今回が初めての経験でしたが、成功したと言えます。
(塗装完成後 コーナー部分)
安く済ませるには、液体状のペンキで塗り潰す方が圧倒的に早いですが、それだと芸が無いので、この部分にはお金を掛けました。
(塗装完成後 アップ)
近くで見ると、重厚感が全く違うのが分かります。また、例えペンキで目地部分を色分けするような塗り替えを行ったとしても、ラインが綺麗に出ないし、それだけやっても、石材調ほどの立体感は出ないので、こういう重厚感ある塗装も、建物によってはアクセントになって良いかもしれません。
(塗装完成後 全体)
一つ言えば、もう少し濃いタイプの石材調にすれば良かったかな~と、ちょい悔いが残ってしまいました(^_^;)
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