施工日記
広島県呉市|外壁塗装・屋根塗装・防水工事
職人募集
施工日記
2024年06月05日
約8年前に当店で施工させて頂いたお客様からご紹介頂きました。
今回は、写真の量が多めです。
足場仮設
外壁・外塀の塗り替えをご依頼頂き、
外壁 : 石材調塗装→石材調塗装へ塗り替え
外塀 : 石材調押さえ仕上げ→4回塗り着色仕上げ
上記がお客様のご要望を把握し、ご提案した仕様です。
塗り替え前
新築時に石材調塗装仕上げを行われており、この度初の塗り替えとなります。
塗り替え後
外壁の素地調整
この度は、洗浄前に石材調の尖った部分をなるべく平滑にしたいので、先にざっと外壁面をヘラで飛ばしていきました。
高圧水洗浄
下地処理
次は亀裂や目地部をシーリング処理していきます。
下地処理
目地にノンブリード変性シリコンシーリングを充填。
石材調(スキン)塗装の場合は、目地にはプライマーを塗布して、シーリング打ちを行います。
下地処理
目地は建物の負荷が掛かる部分ですので、塗り替え時はシーリングで保護する必要があります。
下地処理・養生
部分的にモルタルにて補修。
壊れたプラスチックフードは、どの現場でも毎回言われなくても取り替えています。この手のプラスチック製品は大抵朽ちていますので、仕方がない事であります。
養生
石材調塗装は吹付ですので、養生は大掛かりになります。下屋根などもこのように全てフル養生。手塗りなら、ここまでしなくてもいいですが、吹付なら養生+シートを2重にしたりと工夫が必要です。
この度は、石材調でもバインダーを使用する仕様をご提案しました。
というのも、石材調に石材調を重ねる事になり、それで石材調を2回吹くと、かなり壁がゴツゴツに仕上がるので、今回は1回目バインダーを使用しました。
石材調吹き付け
バインダー吹きの写真は撮り忘れましたので、その次の石材調吹きからとなります。
石材調吹き付け
ガン2丁で作業しました。
仕上がり後
仕上がり後
吹き付け施工は、手塗りよりも遥かに厚みが付くので、目地に素地感が全く違うシーリング材を打っても、その違和感は一切ございません。
仕上がり後
こういった石材調塗装は、モルタル外壁などの軒が出ている建物には、通期も遮らないし、効果的ですが、サイディング外壁にこういう石材調はお勧めしません。そもそもサイディングは、通期は外壁面でしているわけではないですし、軒の出も少ない、あと次回シーリング打ち替えの際に、厄介だとか、色々理由はあるからです。
仕上がり後
外壁は石材調だから、艶が無いけど、雨樋は普通に艶有ですが、別におかしくはないです。
塗り替え前(ビフォー)
塗り替え後(アフター)
塗装を行うと表面が綺麗になるので、元の外壁を仕上げた左官屋さんが上手いか?下手か?がよく分かります。よく昔は、壁にうねりが無い左官屋さんほど腕が良く重宝されて、そういう左官屋さんは人気があり、引く手あまたな時代がありましたが、今では都合よく、左官屋を探すだけでも大変で、上手い、下手を選ぶ以前の問題がある時代です。
外塀の塗り替え前の状態
外塀は、石材調の押さえ仕上げでしたので、外壁面よりもハイグレードな仕上げになっていました。
外塀を再び石材調で行うのは、養生が本当に大変なので、着色仕上げでご提案させて頂きました。
下地処理
外塀は水漏れしないからとはいえ、亀裂があってそのままにはできないので、シーリングで処理していきます。
下地処理
シーリングを押し込んでいきます。
下地処理
目地もシーリングを打ち、下地処理は完了。
(シーラー塗り)
次にシーラーを満遍なく塗っていきます。下地が石材調の場合に、着色仕上げを行う場合は、シーラーは絶対必要です。シーラーは、密着性を向上させる為、素地の吸い込みを抑制する効果があります。
(微弾性フィラー塗り)
次は、微弾性フィラーを塗ります。このフィラーを無しで、いきなりトップコート塗りを行う事も可能ですが、それだとフィラーを塗った場合程、綺麗に仕上がりません。
(微弾性フィラー塗り)
このようにローラーに含ませて塗布していきます。
(微弾性フィラー塗り)
これは私が自分で作業して撮ってるんですが、写真撮影は本当に仕事に支障をきたすので、職人に細かな写真の要求は絶対にNGだと思います。写真の為に仕事しているわけではないからです。そもそも、写真があれば手抜きは無いという発想自体、営業マン的思考で、全く意味が無いです。昔、市の仕事で散々写真を撮らされて、どれだけ入札の仕事がいい加減な物かが、よく分かっているからです。
(微弾性フィラー塗り)
とりあえず、写真の面は塗って、フィラーの膜が覆われたと思うのではないでしょうか?確実に塗った。でも、細かく見ていくと、次のような、フィラーが入り切っていない部分もあるわけです。
(微弾性フィラー塗り)
微弾性フィラーは目止めの為に塗るものです。確実にローラーを通しても、このような巣穴が出てきたり、残ったりします。気づけばもう一回、こういう所も塗るのですが、いくらフィラーが膜として残るとはいえ、所詮はローラーで塗っただけでは、めちゃくちゃ薄いし、細かな部分まで確実に入りきる物ではありません。ならば、フィラーすら塗らないなら、下地の吸い込みや粗が、より影響してくるというのが、お分かり頂けるかと思います。
(微弾性フィラー塗り完了後)
全体を塗り終えた所です。上の瓦が被さっている部分の下は、ローラーでは入らないので、刷毛塗りになります。
次は、トップコート2回塗りですが、ここでもうひと手間加えます。
このようなシーリングを打った部分は、打っていない部分と比べ、目が詰まっています。だから、全体にトップコート塗りを行ったら、この部分だけ妙に光沢加減が違い、光って見ます。
だから、このシーリング部分に、フィラーの膜をより被せて目立たなくさせようと思います。それには写真のようなローラーを使用します。手塗りで唯一模様付け(厚付け)ができる気泡ローラーです。
今度は、フィラーをべた塗りした時の希釈ではなく、粘性を高くして希釈したフィラーを用意し、それを気泡ローラーに含ませ、模様付けしていきます。
こんな感じで、まずが塗っていきます。
これも私が、塗りながら撮影しています。
このような模様が付きますので。シーリング部分に一番模様が付くようにして、そこからシーリングが無い部分に向かいゼロになっていくように、広げて模様を切っていきます。
こういう感じで、塗り広げて模様を切っていきます。このローラーは転がせば転がすほど、薄くなっていきます。徐々に端に向かうほど、模様が無くなっていくようにしないと、全部が同じように模様が付いていたら、明らかにそこが変に見えるからです。
シーリング未処理の場合(ビフォー)
これが、シーリングがそのままの状態。
シーリングの上にフィラーを被せた後(アフター)
シーリングの部分がほぼ隠れたと言えます。これくらい隠れれば、塗装し終わった後も、目地部分や亀裂部分だけ光るような事は無いし、フィラーを被せた段差も、そこまで気にならなくなります。
(仕上げ材塗り)
最後はトップコートを2回塗りしていきます。
(仕上げ材1回目塗り)
ほぼ白色のトップコートなんで、写真が映えはしませんね。
(仕上げ材2回目塗り)
2回目を塗っていき、完了です。
(外塀完了後)
目地の部分も光っていませんし、違和感が無いと思います。
(屋根の棟に異常を発見)
棟から、下りる瓦部分に隙間が見え、赤土がもろに見えるので、お施主様にご相談しました。
(屋根の棟に異常を発見)
反対側はもっと開いていました。
瓦がズレたのだと思いますが、何年前からなっていたかは知らないけど、施主様に相談しました。何でもいいので水が入らず、最も効率的な物を!!とご相談頂いたので、板金屋に塞いでもらいました。
こんな感じです。色も違和感なく良いのではないでしょうか。
このように、建物に足場を架けると、色んな事が見えてきます。また、屋根の細かい問題点は、ドローンなどを飛ばしても、目視ではどうにも気づかない事があるので、無いより少しマシなだけで、パフォーマンスにしか過ぎないと言えます。
特に昔式の屋根は、棟に赤土と漆喰を使用しているケースが多く、触ったら全く機能しておらず、ボロボロに砕ける物もあるので、そんな物は人間が目の前で確認しなければ、まず分からないと言えます。
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