施工日記
広島県呉市|外壁塗装・屋根塗装・防水工事
職人募集
施工日記
2021年09月23日
スキン塗装の事は、セラミック塗装とも呼びます。どういう物かと言いますと、大量の細かな石を塗料と一緒に吹き付ける施工でして、スキン塗装の場合は石の割合が物凄く多いので、外壁が非常に硬く、質感も重々しくなります。塗料で覆われる塗装とは違い、石と石のつなぎが塗料なだけなので、塗料の耐久力がどのくらい?という点では何とも言いにくいものはあります。この度は、このスキン塗装下地建物から再びスキン塗装を行った現場と、樹脂で覆う塗装に塗り替える場合になります。
これが塗り替え前のスキン塗装の状態です。新築時に行ったスキン塗装で、30年経過している塗膜です。見た目はそうもなくみえるかもしれませんが、手で触ると石がボロボロ落ちる状態になっています。
外壁は、軒の出に守られるのでまだ良いですが、外塀はこんな感じで黒ずみまくっています。石材調塗装は通気性が良いという意味では良いのですが、水が物凄く伝う部分では痛みが早いですし、どうしてもガタガタしている分、コケなどの付着が分かり易くなりがちです。
高圧洗浄や下地処理、付帯の下塗り、養生を終わらせ、まずは外壁の下塗りです。スキン塗装の場合は、シーラーでなくても、専用バインダーから塗布できます。
次にスキンの主材を吹き付けていきます。石材調塗料で有名な塗料メーカーは、キクスイ化学と山本窯業化工です。今回はキクスイグラストSiを使用。
これが主材です。石が大量に入っているので、めちゃくちゃ重たいです。スキン塗装は施工自体は早いかもしれませんが、この石を練って足場に持って上がって・・・・というのがめちゃくちゃ大変です。ウィンチを使ってネタを上げても、それを運ぶ人間、吹き付ける人間、ネタを練る人間という3人はいないとしんどいです。
吹く人間の手元までネタを運んで、このようなカップガンに入れては吹いて、入れては吹いてを繰り返します。ネタもどんどん練らないとすぐに無くなります。
吹き付けると、大量に石が落ちますので、養生は非常に大事です。どちらにせよ掃除も大変です。
スキン塗装自体、当店では約8年ぶりに行いましたので、こういう施工をする機会はあまり無くなってきました。20年以上前は、こういう吹付はバンバンに行っていたのですが、時代は今やサイディングばかりなので、なかなか需要は無いです。サイディングには、こういう塗装は不向きです。
スキンを2回吹いた後の壁です。
旧塗膜は黒ゴマ入りのスキン塗装でしたが、この度は黒い粒ではなく、白い粒が主体のスキン塗装仕上げを選ばれました。
仕上がり後の壁面。
モルタル和風住宅には、スキン塗装の質感は本当にマッチします。
外塀は樹脂系の塗装仕上げです。微弾性フィラーの厚付けを行い、防藻効果の高い3分艶塗料で仕上げました。
縦に長い現場です。外壁の既存はスキン塗装です。
前回、飛び込み業者で施工されたようです。
「なんでこんな建物にスキン塗装を行ったの?」と疑問に思ったんですが、それ以上に、こんな下に車がたくさん並ぶ立地で、よくスキン塗装を行えたな~という驚きの方が大きかったです。ある意味、凄いです。
外壁はかなり痛んでいます。こちらの現場は、十数年で20年まで経過していないのに、チョーキングがひどいです。スキン塗装は、雨水がそう掛からない所では劣化した印象を受けない事もありますが、水が上から下まで再々伝う場合、変色し易く痛みやすいです。普通の塗料でも水はダメージの要因ですが、スキン塗装の場合よりそんな印象を受けます。
シーリングも全くと言っていいほどスカスカですので、充填が必要になります。
足場は敷地が狭いので、単管棚板足場ではね出しで組みました。
もちろん道路使用許可や、駐車場のフェンスを取り外す手間や許可も必要になるので、準備は結構大変でした。
仮設時の様子。
シート張り後に、1階が店舗という事もあり「営業中シート」を取り付けました。
高圧水洗浄時です。
アスファルト防水部分は洗浄のみ
高圧洗浄時。
この面はまだいいですが、真反対側の面は人がやっと通れるくらいのスペースしか無いので、その部分は単管パイプのみで組んでおり、狭い面は全ての作業が手間な現場でした。
シーリング工事。
窓廻りや面台シーリングは打ち替え。
壁目地は増し打ちで作業しました。
ALC外壁でもシーリングは完全に打ち替えた方が良い例もあるので、シーリング作業の見極めはケースバイケースと言えます。
ALC外壁のシーリングも塗装屋が行うという人もいますが、正直な話、シーリング屋を入れて行うのと、塗装屋が行うのとでは、大抵内容の中身が違うと思います。シーリングの厚みや綺麗さ、さらにスピードも全然違います。つくづく餅は餅屋だと思います。
この現場では私も一緒に作業していたのに、いきなり完成写真で申し訳ないです。一生懸命作業してたら、職人がいちいち写真を撮る余裕って本当に無いものです。塗装の仕事は軍手をしていてもペンキで汚れるし、その手でイチイチ工程一つ一つカメラで撮るのは、非常に仕事に影響するからです。
工程一つ一つ撮影して欲しいなら、営業マンが常にいないと普通に考えて難しいと思います。ただ、それは塗装費用自体に営業経費が掛かっているからできる事であります。当店は写真を撮るために仕事しているわけではないので、そんなパフォーマンスにはそこまで力を入れていません。
足場撤去し、完成後です。
外壁のアップはこんな感じです。
この狭い部分も塗装を行っています。
マスチックローラー工法による4回塗り、無機塗料仕上げでした。
よく見える2面は材料も多めに買って余裕があったので、もう1回塗り、5回塗り仕上げになっています。
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