塗装仕上げについて
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塗装仕上げについて
凹凸のある外壁では、凹んだ部分と、凸面とで色分けする事もできます。
外壁の素材がサイディングでも、画像のようなコンクリートであっても、目地部分と凸面とで2色に塗り分ける施工は可能です。
このように生まれ変わります。
一色で塗り替えた時よりも、立体感があるのが一目瞭然です。
この外壁も元々2色だったのですが、チョーキングがかなり進行し、元の色がよく分からない状態でした。この度は、新築時の色をそのまま再現しました。
再現した結果、これが新築時の色になります。ただ、新築時のペンキは艶が無い塗料でしたが、今回は多少艶がある感じで復活させました。
塗り替え前の状態です。
離れてみても、外壁に立体感があるのが分かります。
ご要望のある方は、ぜひご依頼ください。
まずは下塗りのシーラー塗りからになります。この建物も、たくさんシーリングがある建物ですが、非常に目地幅が広いので、全くと言っていいほど傷んでませんでした。ですが、ブリード現象は起こっているので、ブリード抑制機能のある水性2液の高級なシーラーを使用しました。白いのが下塗りのシーラーになります。
吹付でシーラーを吹いていきました。
この外壁は、凸面がかなり出ていますので、手塗りでは塗れません。試しに一面ローラーで塗ってみたら、目地底ばかりに塗料が溜まる一方で、問題外でした。かといって、全て刷毛で塗っていけば、下塗りだけで何日掛かるか分からないので、この外壁は吹付の選択肢以外は考えられないです。
下塗りが完了すれば、さっそく底目地の色となる部分を2回吹きしていくことになるのですが、その前に、この建物の場合、赤矢印のような軒天や出窓といった部位は、凸面の色という事ですので、そこを先に塗っておかないと手順的におかしいので、先に終わらせます。
出窓部分の2回目の塗装時です。
余談ですが、施工する人間が写真も細かく撮影しようとするのは、無理だとつくづく思います。軍手してても手は汚れるし、スマホを取り出しては撮影なんて、仕事に支障をきたす以外の何ものでもないと思いました。もし全行程に細かく写真が欲しいというお客様がいらしたら、それは営業マンが何人もいる塗装店に依頼する以外に無いと思います(笑)
当店では、材料はガッツリ使うので、膜厚の付かないマイクロファイバーローラーは、外装の塗装で使うことは、ほぼ無いです。
ローラーで規定塗布量を満たす塗り方は、こうやってガッツリ塗らない限りは、材料が余るだけですので、遠慮せず塗布していきます。膜厚がある、ないという話は、施工方法が手塗りとか、吹付だからという事とは関係無い話であり、要は施工する人次第と言えます。
また余談ですが、ガッツリ塗るとはいえ、軒天などに通気の穴がある部分は、たっぷりつけたローラーで塗ると、塗料で穴が潰れてしまう事があるので、そこら辺は臨機応変に考えて施工します。
仕上げ材1回目と2回目塗り時の境目を撮影した所です。
仕上げ材は同じ色を2回塗るわけですが、1回目を塗り終わった外壁の上に、同色の2回目を塗っても、塗っている時は画像のように色が違って見えます。乾燥すると、本当の仕上げの色に変化していきます。これを「色がのぼる」という風に、塗装屋は言います。
軒天などの先に塗り終わった部分は、乾燥後に養生を行い、底目地となる色を2回吹いていきます。吹付はチップと吹き方で膜厚のつき方が全く違ってきます。
使用した材料は、ラジカル制御型シリコン塗料を3分艶に抑えた材料にしました。
底目地の色を全体に吹き、それを2回行えば全体の膜厚の点では完璧です。通常の塗り替え(1色での施工)では、これで完了と言えます。
今回は、この状態から、凸面のみを塗装していきます。
当店としては、建物全体を凸面のみ塗り分けるというのは、この現場が初めての事でしたので、塗料販売店に聞くと、こういった塗り分け専用のローラーがあるとの事で、そのローラーを使用しました。他のローラーも用意してましたが、今回はこれで問題なく施工できました。
よく塗料メーカーのこういった施工の講習会では、塗料をカスカスになるまで切って、斜めにローラーを運ぶと教えてもらいますが、こういう 塗り分けの最大のデメリットは、短毛ローラーを使うのだから、必然的に膜厚が付かない事にあります。毛が短いと、摩擦で塗るローラー塗装は塗料を置いていく量が明らかに少ないので、必ず、凸面の色は、底目地の色ほど長持ちしないという事が言えます。それなのにさらに塗料を切りまくって塗るのでは、「DIY(do it yourseif)かよっ」と突っ込みたくなる話なので、そうではなく、可能な限り膜厚を付けるように意識して塗っていきました。
なかなか進まないですが、熱中できる作業ではありました。
気持ち的にはレンガ調の部分を一枚一枚塗っていく感じです。
この度のレンガ調のデザインは、表面に細かな穴ぼこも大小ある為、そこをほぼ埋めるつもりで施工しました。もっとデザインが単調なら、早く進むのでは?と思います。
この現場は大きな建物ですが、この塗り分けに3人で2日半掛かり、さらに刷毛で手直しが何人工か掛かりました。
コツは掴めたので、次回からはもっと早く施工できると自信になりました。根気が大事な施工だと思います。
壁面のアップはこういう感じです。肉持ちを持たせる為、薄っすらローラー模様は残りはしますが、しっかり色が留まり、いい感じです。
職人から、「表面塗るだけなら誰でもできる。キワが綺麗になってないなら、プロじゃない」みたいな事を言うので、そこを意識してローラーを転がし、塗装後も何回も見直しを行いました。
出窓部分と外壁面の仕上がり後。
塗料は3分艶ですが、使用する材料により、3分艶感に差があります。
軒天と外壁面の仕上がり後。
玄関まわりの塗り替え後。
施主様からは、「焦らず丁寧に施工してくれた」とありがたいお言葉を頂きました。こちらこそ貴重な経験をさせて頂き、本当にありがとうございました。
全体を一色で塗り替えるよりは、手間が掛かる施工ではありますが、多彩模様仕上げとはまた違った印象を与える塗り替えと言えます。
常識と考える塗装セオリーが必ずあり、それを曲げずに施工する上で、できる限りお求め易く提案させて頂いています。
長年、地域密着で仕事をしていけるのは、自社の見積が価格・内容共に適正と認めてもらえている事の証だと考えております。
華やかさやパフォーマンス面が決して得意な塗装店ではございません。あくまでも大事なのは仕事内容と考えており、そこには自信を持って活動しています。
代表自身が、現地調査、見積提出、ご相談に乗らせて頂きます。お問合せ先の電話番号も代表に直接繋がるようにしています。
長年、建築業者から頂く下請けの仕事中心で経営してきました。現在は下請けに頼らず、ほぼ 100%の仕事がお客様からの直接の仕事で経営できています。
当店では、一般住宅の塗装が多いですが、店舗やアパート、4〜5 階程の小規模ビルの塗装工事も可能です。
施工後に絶対に問題が起きない可能性はゼロとはいえず、多様化する建物・塗装に対応する塗り替えを考えて行っておりますが、その万が一の為に、保証書は発行致します。
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