外壁塗装・屋根塗装工事の詳細について
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外壁塗装・屋根塗装工事の詳細について
ここでは、スレート屋根(カラーベスト)の塗り替えについて、ご説明していきます。
スレートとは、粘板岩を薄板にしたもののようです。
スレートは、一般的な瓦よりも軽い素材なので、建物に不可を欠けにくいという良い点もありますが、非常に薄く、釘で止めている素材なので、瓦よりもメンテナンス費用が掛かる屋根素材です。
スレートの形状も様々ございますが、ここでは一般的な形のスレート屋根の塗り替えをご紹介します。
画像のような平べったい屋根素材の事を、スレートやカラーベストと呼んだりします。
スレートも結構な年数が経ちますと、割れがチラホラ出てきますので、塗装を行う事で保護機能を強化させる必要があります。
スレート屋根も大事ですが、基本的にさらにその下にあるルーフィングが水の浸入を防いでいますので、カラーベストが割れたら水漏れするという事には、直接は繋がらないと言えます。スレートが1次防水で、ルーフィングが2次防水としての役割をしていると言えます。
屋根のすぐ下に敷かれているルーフィングにも色々種類があるようで、その選択肢も非常に重要な点であると言えます。
もし、家を建てる際に、屋根がスレートになるのなら、ルーフィングは良い物を使用してるかどうか、訪ねてみた方が良いかもしれません。
塗装屋が屋根を塗装する際に、どんなタイプを塗装するかと聞かれますが、基本はスレート屋根、瓦棒、セメント瓦、モニエル瓦、ブルック瓦などが一般的です。何の素材でも塗装できるわけではありません。
スレートとセメント瓦では同じ塗装仕様でも基本的に問題ありませんが、モニエル瓦やブルック瓦は、塗料の選択肢が限られてきますので注意が必要です。またスレートでも、中には塗装しない方が良いようなタイプの物もあったりしますので、注意が必要です。
因みに、足場無しで屋根の塗装というのは、周囲に余程何もなく平屋で勾配が緩やかな場合以外は、屋根だけ塗装するとしても足場は必要です。
ガソリン駆動の150気圧で洗浄していきます。
屋根に苔の付着が多い場合は下から上に洗浄し、さらに上から下に降りていきという感じで、結構時間が掛かります。苔が無くても、旧塗膜が脆弱で剥がれる場合は、屋根の洗浄に時間が掛かります。
因みに、高圧水洗浄に掛かる時間は、素地により様々です。例えば、既存状態が悪くないなら、素地を痛めるほど洗浄する必要性は無いですし、水道代は高くなるし無意味です。
それは外壁でも、屋根でもそうです。旧塗膜の密着が悪く、必然的に時間が掛かるタイプの外壁や屋根もありますし、洗浄してもせいぜいほこりが落ちる程度しかできないタイプの物もありますので、そこらへんは現場次第となります。
洗浄後の写真です。この時の現場では、ある程度旧塗膜が残りましたが、もっと何も残らないくらいに洗浄できる現場もあったりします。何にせよ、早めの塗り替えがお勧めです。雨樋の中の長年の汚れも洗浄圧で飛ばしました。
下地処理も、屋根面の状態により様々です。
まずスレートの端や棟は、鉄またはガルバリウム素材になっていますので、そういう部分をサンドペーパーで目あらし。その後に錆び止めを塗布します。
こういう部分は、ワイヤーブラシでゴシゴシとケレン。
スレートの割れが起こっている場合もあったりします。
こういう部分は、クイックメンダーという超強力エポキシボンドで修繕もしくは、シーリング材などを使用します。
最近は、他の処理方法もあったりします。
目あらし後のエポキシ錆び止め塗り後です。写真の現場では、赤色の錆び止めを塗りました。
別の現場での錆び止め塗り時です。
同じく2液のエポキシ錆び止め塗り時ですが、最近、当店では白色か黒色の錆び止めをよく使用しています。
遠目から見たらこんな感じです。写真の現場は自社で組んだ足場なので、理想的な高さに足場を組んでいます。
当店では、スレート屋根の場合、水性塗料で施工させて頂ける場合は、吹付工法と手塗りの併用型で作業しています。溶剤を希望される場合は、手塗りのみで作業しています。
溶剤と水性の見栄えの違いは、塗装後に圧倒的に屋根がギラギラ輝いて見えるのが溶剤で、それは一目瞭然です。逆にあまり艶が無いのは、水性です。
まず、シーラー塗りを行っていきます。
シーラーとは、素材の吸い込みを抑える材料で、それによりこの上に塗っていく塗料の密着性を高める事が可能な下塗り材です。
液体状ですぐに乾燥してしまいます。シーラーはとにかくしっかり塗るに限りますので、流れるくらいにどっぷり塗っていきます。
基本的に屋根の場合は、当店ではシーラーは2回塗りが基本ですが、劣化があまり見られないような場合は、1回でも問題無いと思います。そこら辺は、職人が判断する部分です。
最近は屋根の下塗りに、屋根用フィラーもあったりしますが、今の所、当店では使用した事はありません。
タスペーサーという道具を取り付けていきます。
こういう塩ビ系素材の材料で屋根の隙間に入れ込むと、完全にふさぎ切らない隙間を保つ事が出来るので、塗料を塗っても隙間が塞がらないという物です。
だけど、塞がる時は塞がるので、タスペーサーも微妙な気もします。
タスペーサーは、80㎡くらいの屋根でも、何百個という単位で取り付けを行うべきものです。 ただ、もうすでにスレート素材が反り上がり、タスペーサーを入れる隙間以上に開いているなら、入れる必要性は無いです。因みに、タスペーサーは一度入れたら、取り外しは行わないので、ずっとそのまま残る事にはなります。
タスペーサーを入れる理由は、ローラーで屋根を塗ると、上の写真の隙間(緑線部分)が塗料で埋まってしまい、毛細管現象で、水が屋根の裏側に返る現象が起こるからです。
また、オレンジ矢印のようなスレートの隙間からも水が浸入し、それが埋まった塗料で抜け出せないと、スレートを留めている釘部分まで水が返り、下地の木部(コンパネ)を腐らせる要因にも繋がります。
因みに、吹付であれば、こういった隙間がほぼ埋まらないので、タスペーサーは基本的に不要と言えます。
最後は、仕上げ材を2回塗って工事完了です。
仕上げ材には、シリコン塗料やフッ素塗料、無機塗料という風に、色んな選択肢がありますし、さらにそういった樹脂を用いた遮熱塗料や、断熱塗料もございます。
弱溶剤2液シリコンを塗布した時の仕上がりです
日が当たっていないとこんな感じ
ギラギラ屋根を輝かしたい方は、弱溶剤をお勧めします。
当店では、水性塗料を使用するなら吹付工法で行います。
昔は、弱溶剤塗料でも吹付けしていましたが、弱溶剤は水性よりも飛散力が高いので、現在は余程の環境で無い限りは、弱溶剤の吹付は遠慮しています。
また、当店では吹付けの場合は5回塗りで施工しています。
シーラーを吹き付けていきます。2回行います。
シーラー後、手塗りの場合はタスペーサーという道具を入れていきますが、吹付の場合は霧状に吹き付けていくので、隙間が詰まる心配はほぼなく、基本的に不要です。
但し吹付の場合はいくら水性塗料でも、飛散シートを2重にしたり養生も万遍なく行う必要があり、足場もできる限り高いに限ります。
2回目の吹付けです。吹付工法を行う業者には、1回吹き後、ローラー塗りを行うという塗装店は結構いますが、当店の考えでは2回は吹付けを行わないと、スレートの細かい部分まで塗料が入りきらないので、2回目まで吹付けで作業します。
最後は、平面部のみローラー塗りを行っていきます。
スレートに水性塗料の吹付後は、ミストが発生するので、最後はローラー塗りで仕上げていきます。
仕上がり後です。水性の場合は、それほど艶が無いので、ギラギラ光った感は無いです。
屋根の隙間を埋まらないようにする為、タスペーサー取り付け以外の方法があるのでご紹介します。 それは、縁切りという方法です。
タスペーサー無しで塗装し詰まっている部分があれば、そこをカッターなどでカットしていく方法です。 カラーベストを押し上げたりして作業するのですが、本当にビッシリくっついていたらかなり大変です。
このようにくっついてる所を切っていきますが、塗装仕立ての部分を痛め兼ねないので、それと労力を考えたらタスペーサーの方がまだ良いような気がします。
因みに、縁切りを行う場合は、塗装後の次の日に行うよりも、しっかり乾燥させて行う方が良いと言えます。
塗装してすぐだと、またくっついてしまう可能性があるからです。
さらに縁切りの場合、塗装した屋根の上に何度も上がるわけですから、足跡が残らないような塗膜の硬い材料をお勧めします。
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